星々の語り~宇宙&最新技術情報まとめ~

当サイトは、宇宙や最新技術の情報についてまとめています。
海外(主にNASA/ESA関連)の宇宙活動に関する記事(日本語要約あり)を配信しています。

科学



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宇宙飛行士が深宇宙を長期探査する際、全ての食料をフリーズドライ食品で持ち込むのは現実的ではありません。宇宙船内での栽培技術もまだ成熟していないため、新しい食料源が必要です。最近発表された研究では、未来の宇宙飛行士が小惑星から食糧を生み出せる可能性があると示唆されています。 このプロセスでは、小惑星の物質を化学的・物理的に分解し、得られた有機化合物を細菌に食べさせ、最終的にその細菌(バイオマス)を食糧とする仕組みです。このアイデアは、アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)の「ReSource」というプロジェクトに端を発しています。廃棄物を食糧に変える研究の一環で、宇宙空間での食糧問題の解決にも応用できると期待されています。 研究では、NASAの探査機OSIRIS-RExが持ち帰った小惑星「ベンヌ」をモデルに、食糧を作る可能性を計算しました。ベンヌの炭素量から、細菌を使った食糧生産が理論的に可能であることが示され、最悪の条件でも1年間で1人の宇宙飛行士を養うには約5,500トンの小惑星物質が必要です。 ただし、この技術が実用化されるには、宇宙空間での細菌の振る舞いなど多くの課題が残っており、実現には時間がかかるとされています。 【将来の宇宙食は岩石がベース?小惑星から食糧を生み出す研究】の続きを読む



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Southwest Research Institute(SwRI)が開発した太陽風プラズマセンサー(SWiPS)が、宇宙天気観測専用のNOAA衛星に搭載されました。このセンサーは、太陽から放出されるイオン、特にコロナ質量放出に関連する高速イオンの特性を測定します。NOAAの「Space Weather Follow On-Lagrange 1(SWFO-L1)」衛星は、太陽と地球の間にあるラグランジュ点L1から太陽を観測し、太陽風や高エネルギー粒子、惑星間磁場を計測します。SWiPSのデータは、宇宙天気の事前警告に役立ち、GPSや電力網、宇宙飛行士の安全に影響を与える可能性のある現象を予測するのに貢献します。さらに、SwRIはSWiPSを搭載するSWFO-L1衛星の運用とデータ分析もサポートし、今後の宇宙天気予測に重要な役割を果たします。 【太陽風プラズマセンサーが宇宙天気観測を強化】の続きを読む



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Lab-on-chip技術が宇宙生物学研究において急速に注目を集めています。この技術は、国際宇宙ステーション(ISS)やCubeSatナノサテライトで行われるバイオメディカル研究に応用されており、将来の宇宙生物学や医薬品開発における重要な役割が期待されています。NASAとESAが進める「ティッシュチップ」やESAのSPHEROIDSキャンペーンなど、宇宙でのバイオ実験に関連するミッション計画も進行中です。 さらに、地球上のラボやシミュレートされた微小重力環境で試験された新しいLab-on-chipデバイスも紹介されました。例えば、微生物培養やヒト細胞(ケラチノサイトやメラノーマ)の培養に特化したオールガラスのLab-on-chipや、C.エレガンスの行動観察デバイスなどが開発されています。 ISSでは、複数のバイオメディカル研究用プラットフォームが活用されており、NemaFlexデバイスやPCRチップなどが実際に使用されています。これらの技術は、微小重力環境での生物学的プロセスを深く理解するための重要なツールとなっており、将来的な医療や薬品開発に新たな可能性をもたらします。Lab-on-chip技術の発展は、宇宙研究のみならず地球上の医療にも大きな影響を与えるでしょう。 【宇宙研究の未来を切り拓くLab-on-chip技術の現状と展望】の続きを読む



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2024年10月の夜空では、彗星C/2023 A3(Tsuchinshan-ATLAS)が観測の目玉となりそうです。10月14日から西の空に現れ、肉眼でも見える可能性があります。最も観察に適した時期は10月14日から24日までで、双眼鏡や小型望遠鏡を使うと確認しやすいでしょう。その他、金星、土星、木星、火星も見頃です。特に10月13日と14日には、ほぼ満月と土星が南東の空で一緒に見え、10月20日には月が木星のそばに現れます。10月23日から24日にかけては、早朝に火星と月が南の空高くに並び、天体観測ファンにとって見逃せない瞬間です。また、NASAの木星の衛星エウロパを探査するミッション「エウロパ・クリッパー」が10月10日に打ち上げ予定で、探査の開始が期待されています。双眼鏡を使えば、10月11日と25日にはエウロパも観察可能です。 【2024年10月の天体観測ガイド:彗星と惑星を見逃すな!】の続きを読む



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ウラヌスとその衛星の探査が注目を集めており、いくつかの衛星には地下に液体の海が存在する可能性があることが示唆されています。特に、アリエル、アンブリエル、ティタニア、オベロンなどの衛星では、核と氷の外殻の間に内部海があるかもしれません。これらの衛星は太陽から遠く、地熱が鍵となりますが、放射性元素の崩壊や潮汐加熱により内部が温まっている可能性があります。NASAの科学者たちは、これらの衛星が地球外生命の居住可能性を持つかどうかを調査するためのミッションを提案しています。このミッションでは、内部の熱条件や塩分濃度、生命がエネルギーを得るために必要な化学的条件などが重要な研究テーマになります。ウラヌスの衛星の探査は、太陽系内の他の「海洋世界」にも応用できる知見をもたらし、氷の惑星の進化や生命の起源に関する理解を深めるでしょう。 【ウラヌスの衛星に生命の可能性?探査ミッションの期待】の続きを読む

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