【トップ記事のサマリ】
約40億年前、ガニメデに恐竜絶滅を引き起こした小惑星の20倍の大きさの天体が衝突し、この巨大な衝突がガニメデの回転軸を劇的に変動させたことが最新の研究で明らかになりました。ガニメデは水の存在が示唆される衛星で、科学者たちから長年注目を集めてきましたが、その表面に見られる同心円状の溝は、この衝突の名残とされています。 研究を率いた神戸大学の平田尚之氏は、この衝突がガニメデの内部構造に大きな影響を与えたと述べています。彼のシミュレーションでは、直径約190マイル(約300km)の小惑星が、直径870〜1000マイル(約1400〜1600km)の一時的なクレーターを形成し、この衝撃がガニメデの軸を再配置させたことが示されました。この現象は冥王星でも確認されており、NASAの探査機ニューホライズンズによって明らかにされています。 さらに、ガニメデは地球の海の10倍の深さを持つ可能性のある地下海を持っており、生命の存在が期待されています。ESAのJUICE探査機は2034年にガニメデに到着し、平田氏の研究に関連するさらなるデータを収集する予定です。これにより、ガニメデの進化や巨大衝突の影響について新たな洞察が得られることが期待されています。 【恐竜絶滅の20倍規模の衝突でガニメデの軸が変動】の続きを読む